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Channel: ちきゅう座 »書評
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テキスト・クリティークによって突き崩された欺瞞的「放射線『安全』論」

島薗進著『つくられた放射線「安全」論』(河出書房新社2013)2800円+税 1.著者のスタンス...

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元中国大使丹羽宇一郎の中国観について

―八ヶ岳山麓から(73)―...

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文学渉猟:この世は不条理から成る―「極限状況」において知る不条理の遍在

アルベールカミュ著『ペスト』上・下 宮崎嶺雄訳(新潮社文庫1962) この本の舞台設定は、194x年、当時フランス領だったアルジェリアのオラン県の県都であるオラン市(当時20万人ほどの人口を擁していた港町)での出来事である。 1.鼠の大量死から始まる序章...

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米国の「中立姿勢」の背景を解明 矢吹晋著「尖閣衝突は沖縄返還に始まる」

日本政府による尖閣諸島(中国名;釣魚島)3島の国有化(2013年9月11日)から間もなく1年。尖閣周辺海域では、連日のように中国公船が接近し巡視船と並走ゲームを演じている。まるでお船の運動会。日中双方で新政権が誕生し、関係打開への期待が高まったものの、中国とは首脳会談どころか閣僚レベル対話も中断したままである。その一方、安倍政権は...

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書評 「魚群記―目取真俊短篇小説選集1」

 第1巻の本書には、著者の目取真俊氏が20歳代に発表した8編が収録されている。著者の郷里沖縄を舞台にした全短編からは、擬人法、比喩法が注目された。単なる修辞ではない。これら技法をとおして、著者のモティーフが読みとれる。目、耳、鼻、肌の感覚はみごとに全開だ。人たちは、他者、物体、海や森、生物や植物と一体となり、宇宙へつながっていく。...

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事件の核心を衝いた名著 矢吹晋著『尖閣衝突は沖縄返還に始まる――日米中三角関係の頂点としての尖閣』

 尖閣諸島をめぐる日中対立は次第に抜き差しならぬ事態になりつつあるように見えます。しかし、この問題に対して多くの日本人は「中国はけしからん」と漠然と思いつつ、しかし、中国の国内問題はあるにしても、なぜかくも強硬なのか、どうしてこういうことになってしまったのか、問題の核心、事の経緯がわからないと感じているのではないでしょうか。本書はそうした疑問に正面から答えてくれ良書といえます。...

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周回遅れの読書報告(2-1)  「野垂れ死にする自由」と経済ジェノサイド

 中山智香子の『経済ジェノサイド』は、フリードマン流の新自由主義がいかに経済弱者を皆殺しにしていったかを、読みやすく書いた好著である。ただ、次の文章は気になった(282頁)。 自由を謳う統治が社会の一部分を見棄て、見殺しにしながらなお「(野垂れ死にする)自由」を語るとき、経済ジェノサイドが全体主義の派生物とは限らないことは確かだ。...

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いきいきと立ちのぼってくる漱石の全体像 ―書評:森まゆみ著『千駄木の漱石』―

 夏目漱石が駒込千駄木町57番地の借家に引っ越したのは、明治36年のこと。英国留学から帰国した年であった。漱石はこの地で「吾輩は猫である」を書き作家デビューする。やっと、嫌でたまらなかった講師業から足を洗ったという。...

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戦時下の女性の過酷な労働実態を明らかに 『武蔵野市女性史 あのころ そのとき―国策に絡め捕られて―』

 戦争における最大の犠牲者は前線に送られた兵士たちだが、“銃後”の女性たちもまた戦争遂行という国策によって動員された犠牲者だった――第二次世界大戦下の女子労働者の実態を明らかにした冊子『武蔵野市女性史 あのころ...

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空想の世界は印象的だ ー書評:吉野えい子著『銀の花』

 横浜と東北とオランダという三つの故郷をもつ吉屋えい子氏が描く小説集は、大人だ けでなく中学・高校生が読んでも感動するだろう。  「銀の花」のヒロイン「里季」には「人生の宝」である二人の恩人がいるという。一人は、海岸の得意先へ米をとどけに行って大地震に遭い津波に流された。もう一人は生きていた。六十数年ぶりに訪ねた東北の村里に十年、里季は疎開していたことがある。...

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「起こりうる」冤罪の背後にひそむものは何か  

書評:『ハーグ国際法廷のミステリー』ドゥシコ・タディチ著 岩田昌征訳・著(社会評論社 2013.11新刊 2000円+税) *本書は2011年12月9日から2012年5月25日にわたり、サイト「ちきゅう座」に掲載された原稿に基づいている。...

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新刊書評 林 郁 著 『游日龍の道』 東洋書店刊 

 林郁さんの新刊「游日龍の道」のサブタイトルに「台湾客家・游道士の養生訓」とある。游日龍は台湾崑崙派道教の総師。いま91歳だが、女性や若者に大人気の老師で、法衣を着たことがなく、子どものような笑顔の人だという。...

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大寒に負けず、猛暑にも負けず、愉しく英気の「養生」を  ――林郁著『游日龍の道―台湾客家・游道士の養生訓―』を読む―― 

タクラマカン砂漠にある日龍堆という場所は風で毎日形をかえるが、いつも龍のように見えるという。タクラマカン砂漠の […]

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米国の「中立姿勢」の背景を解明 矢吹晋著「尖閣衝突は沖縄返還に始まる」

日本政府による尖閣諸島(中国名;釣魚島)3島の国有化(2013年9月11日)から間もなく1年。尖閣周辺海域では […]

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書評 「魚群記―目取真俊短篇小説選集1」

 第1巻の本書には、著者の目取真俊氏が20歳代に発表した8編が収録されている。著者の郷里沖縄を舞台にした全短編 […]

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事件の核心を衝いた名著 矢吹晋著『尖閣衝突は沖縄返還に始まる――日米中三角関係の頂点としての尖閣』

 尖閣諸島をめぐる日中対立は次第に抜き差しならぬ事態になりつつあるように見えます。しかし、この問題に対して多く […]

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周回遅れの読書報告(2-1)  「野垂れ死にする自由」と経済ジェノサイド

 中山智香子の『経済ジェノサイド』は、フリードマン流の新自由主義がいかに経済弱者を皆殺しにしていったかを、読み […]

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いきいきと立ちのぼってくる漱石の全体像 ―書評:森まゆみ著『千駄木の漱石』―

 夏目漱石が駒込千駄木町57番地の借家に引っ越したのは、明治36年のこと。英国留学から帰国した年であった。漱石 […]

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戦時下の女性の過酷な労働実態を明らかに 『武蔵野市女性史 あのころ そのとき―国策に絡め捕られて―』

 戦争における最大の犠牲者は前線に送られた兵士たちだが、“銃後”の女性たちもまた戦争遂行という国策によって動員 […]

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空想の世界は印象的だ ー書評:吉屋えい子著『銀の花』

 横浜と東北とオランダという三つの故郷をもつ吉屋えい子氏が描く小説集は、大人だ けでなく中学・高校生が読んでも […]

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